この度、平成17年10月1日付けで(財)ヒューマンサイエンス振興財団の理事長に就任いたしました下田智久です。
(財)ヒューマンサイエンス振興財団は1986年に設立されましたが、当時私は最先端技術であったバイオテクノロジーを厚生行政の中に取り入れることを目的として作らればかりの厚生労働省ライフサイエンス室の室長の職に在りました。
その頃アメリカでOncogene(発がん遺伝子)がバイオ技術によって発見され、世界を驚かせていました。この遺伝子レベルの研究は、発がんメカニズムの解明に繋がるとして世界中の学者が取り組みましたが、わが国でも世界に遅れることなく、対がん研究に産官学の総力をあげて取り組むための体制整備、総合戦略の作成にライフサイエンス室で当たりました。
しかし厚生行政の課題は、がんだけではなく、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病、重症筋無力症などの難病、バイオ技術による新開発食品、環境保全など新しい技術を活用して取り組むべき課題は山積しています。そこでこうした問題にがんと同じ手法を取り入れて、産官学の英知を集約して行こうという事で生まれたのがこの(財)ヒューマンサイエンス振興財団です。
(財)ヒューマンサイエンス振興財団が生まれてもうすぐ20年、この間に、科学技術の進展はますます加速してきております。こうした状況に対応すべく従来の産官学共同の研究や事業に加えて、技術移転を促進するための厚生労働大臣認定のTLO事業、疾患関連の蛋白を解析し創薬等に繋げるプロテオームファクトリー事業、治験体制整備支援事業などが付け加えられ、ますます発展し、数々の成果を上げてきております。
ヒューマンサイエンスの振興の一端を担っている私たちの役割、責務は極めて大きなものがあり、これからの財団事業の推進に励んでいく所存であります。
財団法人ヒューマンサイエンス振興財団
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